パニックルーム


という事で、先日ビデオを借りてみた「パニックルーム」です。

おい、PS2ジョジョのレビューはどうした?とか思われる人も、 1・2人いるでしょうが

だって、ツッコミ甲斐が無いんだもん。 ゲーム性も駄作レベルだし。


この「パニックルーム」。どういう映画かというと・・・


一組の母と娘が、新しい家に引っ越してきた初日の夜、

3人の(どこかおかしい)男達が盗みに入ってきた!

家に盗みに侵入した男達から、身を守る為に

親子はパニックルームと呼ばれる緊急避難部屋に逃げ込んだのだった。

しかし男達の目的はそのパニックルームの中の金庫だった。

パニックルームは家中のほとんどを把握できる監視モニターと

鋼鉄製の扉で、外から中に入るのは不可能。

男達はどうやって中に入ろうとするのか?

親子はこの状況からどうやって脱出するか?

壁一枚越し・そしてモニター越しの戦いが始まる!!



・・・まぁ、かなり細かい所を省いていますがこんな感じです。

これだけを読むと、高度な心理戦とか期待してしまいますが

やってる事は、トムとジェリー。

もしくは、ドリフのコントです。

扉に指を挟んで痛がるとか、「志村ー!後ろー!」な シュチュエーションといい

心理戦等これっぽっちもありゃしない。


その原因の一つが登場人物。

主役の母親(ジョディー・フォスター)は初めのヒステリー女っぽいのが

後半ではアマゾネスと化します。


そしてその娘は、糖尿病を患っています。

彼女はインシュリンを打たないと命が危なくなるんですが、

その要素が、物語の重要な鍵になる予定だったと思われます。

実際は、足を引っ張る萌えキャラ?


問題は犯人グループである男3人組。

こいつらの性格が、ドラえもんのあの3人を連想させるのです。


まずリーダー格の男は妙に強気で仕切りたがる奴です。

しかし、実力が伴ってないので 口だけジャイアンと呼ばせてもらいます。

でもコイツ、物語中盤前にご臨終。(早っ!)


2人目は、パニックルームの設計者の黒人。

やむを得ず盗みに参加してますが、 根が善人なのでコイツはのび太です。

最終的には、主人公を助けるんだろうなと思わせる設定ですね。

まぁ、実際も何のひねりも無く その通りだったりするわけですが。


そして最後は、スキーマスクで顔を隠した男。

拳銃(権力)をちらつかせ、図に乗っている姿はまさにスネ夫

中盤に素顔が明らかになるんですが、落ち武者ヘアの白人でした。

ロクな死に方しなさそう顔です。

ベルセルクで言えば、ガッツに胴体まっぷたつにされて

いろんな液体とか臓物とか撒き散らしながら飛んでいきそうです。


こんな、悪役としてはアミバかジャギクラスの奴等ですから

緊張感というものは推して知るべし。


序盤はダラダラした展開で、眠くなりそうでした。

そして中盤。 ジョディーの別れた旦那が、家にやってきます。

この旦那が貧相極まりない。

2人目の落ち武者ヘアという

モヒカンと並ぶ長生きしなさそうな髪型です。 (ケンシロウに秘孔を突かれそうな)

アメリカでは、はやってるんでしょうか?落ち武者が。

案の定、いい所一切無しで スネ夫にボゴボゴに殴られる。

更に、その姿をジョディーにモニター越しに見せて

部屋から引っ張り出す餌にされるのですが見捨てられる。

これが欧米風の正式な離婚でしょうか?

考えてみれば、別れた旦那と娘。どちらの安全を取るかは、考えなくてもわかりますが。


そうしている間に娘の病状が悪化。早くインシュリンを打たねばなりません。

モニターを見ると、男達が仲間割れをし殴り合いでもしたのか

のび太がグッタリしたスネ夫を抱え部屋を離れていく所が映っています。

チャンスとばかりにインシュリンを取りに、ジョディー外へ。

しかしこれはのび太の罠(のび太のくせに!)で、

抱えていたのはスネ夫のスキーマスクをかぶせた元旦那(半死人)。

このおかげで、男達はジョディーと入れ替わりで部屋に入る事に成功。

しかし、ジョディーもかろうじてだがインシュリンを 部屋の中に入れる事に成功。

この時、スネ夫が扉に指を挟むというお約束を展開。

コントでは笑う所ですが、スネ夫が指を挟んだのは扉は扉でも鋼鉄製の扉。

この鋼鉄の扉、障害物があるとセンサーで感知し閉まらないはずなんですが

一瞬の迷いも無く、豪快に閉まる。

痛いとかいう問題じゃなく、指をギロチンにかけるようなものです。

よっぽど影が薄いんでしょうか? コンビニの自動ドアもコイツだと多分開きません。


更に、スネ夫が 唯一のアイデンティティである拳銃を落とすという大失態。

その拳銃をジョディーが拾って立場逆転。


元旦那(血だるま)に被せたスキーマスクが今日のラッキーアイテムだったのか、

エンディングが近いので、死へのカウントダウンが始まったのか

運に見放されたスネ夫。顔に死相が。


そうそう、娘は予想通り善人のび太に、 インシュリンを注射してもらって助かりました。

最後への伏線か、ここで娘が注射をいくつかを意味ありげにポケットに忍ばせます。

どんなクライマックスが待っているんでしょう。(伏線)


そして、いよいよクライマックス!

アマゾネスジョディーの反撃が始まります。

ジョディーは、のび太持参のハンマーで監視カメラを破壊し、

男達に自分の動きを悟られない様にしています。

幸い、部屋の中ではのび太は金庫に夢中。 スネ夫はグッタリ死人の顔。

ジョディーの行動に、最初に気が付いたのは娘でした。

ここで、娘がジョディーの行動が男達にバレ無い様に、

注意を引こうと何かするのかな?と期待したんですが、

役者が大根なのか、演出がヘボなのか、

シナリオがクソなのか、監督が面倒くさくなったのか


「あっ」というわかりやすい驚きの顔をした後、あからさまに挙動不審に。

案の定、スネ夫に監視カメラの事がバレる。

なんだ、このショボイ展開は?

ひねれよ。少しは


この時点で、スネ夫が娘を殺してしまうんじゃないかと思いましたが

そこまで、馬鹿じゃないみたいです。

相手は銃とハンマーで武装してますから、人質がいなければ部屋を出た瞬間に

白と黒の死体がオセロよろしく並んでいた所です。


ジョディーは監視カメラを破壊後、さっそく準備に取り掛かります。

まずは、旦那(重傷)を椅子に座らせ、 銃を構えさせて生ける砲台を作り上げました。

そして家中の扉を開かない様にして、その砲台に辿り着くようにしています。

ブービートラップとしてか、鏡を割って床にばらまき準備完了。


一方男達は金庫破りも終了し、娘を連れて脱出開始。

扉はほとんど開かない為、ジョディーの思惑通りに動く男達。

途中にの鏡の破片が撒かれていますが、靴を履いているので意味無しです

娘は・・・裸足。

どういう事なんでしょう?ジョディーは娘が裸足って事わかってるはずですが?

もしかして内心、娘が憎かったんでしょうか?

それとも、娘も獲物に見えたのでしょうか?このアマゾネスは。

どちらにしろ、事件後の母娘関係は零下にまで冷えるでしょう。

結局のび太が抱きかかえたおかげで娘は無傷でした。


そしてラスト。

生ける砲台に銃を向けられ、男達が動けない隙に

後ろから、ジョディーがハンマーでスネ夫を殴って無事に娘救出。

のび太は逃走。しかし、スネ夫はまだ生きておりジョディーに襲い掛かる!!

元旦那(トラップ)が銃で撃つが、精密さE(超ニガテ)な為当たらず 椅子ごと転ばされる。

更に、落ち武者の呪いかここぞという場面で銃を落とす。(へぼっ!)

再度、ジョディーに襲い掛かる落ち武者スネ夫。

ハンマーで応戦しようとするが、パワーE(超ニガテ)なジョディーは 返り討ち。

やはり、隙が大きすぎたのでしょう。 弱キックからキャンセルで放つべきでした。

その時、後ろから娘が注射針をブッ刺すが効果無し。

意味ありげに見えた、注射をポケットに忍ばせる演出はなんだったんだ?

演出がヘボなのか、シナリオがクソなのか、 監督が途中で面倒くさくなったのか

今考えると、あの場面は時間稼ぎだったとしか思えません。

もしかして、時間が余ったから撮ったんですか?


最後はジョディーに止めを刺そうとしたスネ夫を、

良心の呵責に耐え兼ねた善人のび太が後ろから銃で撃って終わり。

ひねれよ。少しは

この展開は、はっきり言って最初の30分で予想できます。


総評としては、先にも触れたように、やってる事はドリフのコント並です。

しかも、コントと違い笑いは一切なし。

笑えるのは、スネ夫の無様っぷり。

舞台が少しばかり大きいとは言え一軒家ですから、スケールも小さい。

シナリオも、私はニュータイプでも無いしキングクリムゾンも持ってないのに

終わりの展開が見えるってちょっと問題だと思いますが?

2時間ドラマの内容ですよ?これ。

火曜サスペンスの方がまだ意外性があるよ!

途中、何度停止ボタンに手が伸びたか。

早送りは2・3回押しましたが。


機会があれば、借りてみてください。
戦略的撤退